共鳴から読み解く|時間とは

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「時間」とは何だろう。
時計の針が刻むそれ?
過去・現在・未来という流れ?
それとも…「思考の幻影」?

私たちは日々、時間に縛られている。
過去の出来事に後悔し、未来の不安に心を囚われる。
けれど、そうして動き回っている「思考」こそが、
時間というものを生み出しているのだとしたら?


「今ここ」しか存在しない世界

多くの覚者たちが語ってきた真理がある。
それは──
「今ここ」しか存在しないということ。

過去は記憶の中にしかなく、未来は想像の中にしかない。
そしてその記憶や想像を操作しているのが「思考」だ。

つまり、私たちは思考を通してしか時間を経験できない。
裏を返せば、思考が静まった瞬間──
時間は消えてしまう。


思考=時間

精神的な探求を続ける人々が「思考を手放せ」と語るのは、
決して思考を否定しているのではない。
それは、思考が“時間”を作り出し、
その時間の中に苦しみを投影してしまうという構造を見抜いているから。

たとえば──
「昔あんなことがあったから自分はダメなんだ」
「これからどうなってしまうんだろう…」
そんなふうに思考は、過去と未来にばかり意識を引っ張って、
“今”という生きた瞬間から私たちを引き離していく。


共鳴は、時間を越えて起こる

共鳴とは、「今ここ」の質感そのもの
思考を超え、
時間を超えて、
あなたの中の静けさと、世界の深奥とが響き合う現象だ。

だからこそ、
時間という構造を見抜いたとき、
共鳴の感じ方もまた変わる。

呼吸のひとつ、
音の余韻、
誰かと目が合った刹那──
それらはすべて、「今ここ」のなかでしか起こりえない共鳴なのだ。


時間を超えるということ

私たちの本質は、時間の外側にある。
「あなたは時間を超えた存在である」という言葉は、
ただのスピリチュアルな比喩ではない。
それは、今この瞬間にしっかりと「いる」ことで体感されるリアルな真実なのだ。

時間を超えるとは、過去も未来も消えてしまうことではない。
それらに振り回されず、
今という一点にすべてが含まれていると“思い出す”こと

その思い出し方のひとつが、共鳴なのかもしれない。

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